「なんだよ、マサー。
マネージャー1人だけで亜美ちゃん大変なんだし、手伝ってあげてもいいんじゃないの?」


「ダメだって。この前もにっしーがやってあげてただろ。
やってあげるだけじゃ、いつまでもできるようにならない」



はい、確かに小野くんがおっしゃるように、この前もにっしーにやってもらいました。

そうです、いつまでも一人でできるようにならないダメマネージャーは私です......。



「ったくかたいなー、マサは」


「......ひまとかいってにっしー、グラウンド整備終わってなかっただろ。早くやって来た方がいいんじゃない?
先輩に怒られるよ」


「はいはいっと」



ああ、にっしーいっちゃった......。

やっぱり自分でやらなきゃだめか。


どっかりと私の隣の椅子に座って、靴を磨き始めた小野くんを恨みがこもった目で見てから、再びスコアブックとにらめっこを始める。