「俺も一緒。
振り向いてもらえなくても好きなんだ。......仕方ない」


息づかいが聞こえるくらい近くで真剣に好きと言われて、どんな反応をすればいいのか分からず、ただ無言でうなずいた。


「あみは簡単に振り向くマサは好きじゃないみたいだけどさ。

俺は......、簡単に振り向くあみでも、流されるあみでも好きだから......な」


途切れ途切れに耳元で話すにっしーは、暗いからよく分からないけど、白い肌を赤くしてたりするのかな。


ていうか、それずるいよにっしー。
ひきょうだよ。

そんなこと言われたら、うっかり流されそうになっちゃうじゃん。


「う......ん」


ようやく返事をすると、目と目が合う。
暗やみでも表情が分かるくらいに、私たちの距離は近い。

なにこれ......。
思わず目を伏せると、にっしーが私の手を握った。

にっしーと小さく呼ぶと引き寄せられて、私はにっしーの腕の中。


にっしー......、私......。