「おい、入るぞ」


げっ......、とかいってたらさっそく先生きたよ。
しかもこの声は高田先生という最悪パターン。


ヒロくんはさっと立ち上がるとゆっちの腕をつかみ、バスルームに逃げ込んだ。

ええっ!?ちょっと私はどうすれば......。
とりあえずどっかに隠れないと。






とっさに逃げ込んだ押し入れ。

真っ暗でせまいその場所には、すでに先客がいた。
......って、おかしくない?





「にっしー隠れる必要ないよね?」


一番隠れなきゃいけないのは女子である私とゆっち。
その次に、違うクラスのヒロくん。

だけど、どう考えたって、もともとこの部屋のにっしーは隠れる必要ないはず。


「高田っちの声が聞こえたから、つい。
条件反射で」


ついって......。
にっしーしょっちゅう怒られてるもんね......。


私と同様、にっしーも声をひそめて私の耳元で話す。