「それさ、どういう基準で分担決めるの?」

「どういうって......、一年生の分はさほちゃん、二年は私。三年生は半分ずつかな」


なんでそんなことを気にしてるのか分からないけど、店のお土産を手にとりながらそれをじっくり見ているにっしーに、私もついていく。

というか、こんなことバラしちゃって良かったのかな。


「でも、にっしーの分はもしかしたらさほちゃんが作りたいって言うかもね」

「......なんで?俺の分はあみが作ってよ」


お土産から視線を上げて、私をじっと見つめてくるにっしーに、一瞬言葉を失う。


「え?別にどっちも同じマネージャーなんだから、どっちが作ってもいいでしょ?」

「よくない。とにかく俺の分はあみが作って」


なんなんだにっしー、もう......。


「......分かった」


修学旅行にきてまでこんなことを言い争っていてもしかたがない。にっしーがそこまで言うんならとうなずくと、約束なと念をおしてきた。