「貴方、忍さんの言いなりですか」

 そう言ったあとで、莉王は、
「いや、何かしろって意味じゃないんですけど」
と付け足した。

「いや、しよう」

 なにを!? という顔を莉王はする。

「少しだけでもなにかしよう。

 このままでは、お前と忍がつき合ってるみたいだから」

「なにエコ活動の呼びかけみたいなこと言ってるんですか。

 そんなこと、誰も思いませんってー」
と言う莉王の肩に手を置いて、

「大丈夫だ。
 怖がるようなことはしないから」
と言ってみたのだが、

「もう、充分怯えてるんですけどっ」
と莉王は手を振り落とそうとする。