「今、何時だと思ってんの?

 今日、月曜だし」

 心無しか、呑み屋街は閑散としている。

「月曜と思えば月曜だが、金曜だと思えば、金曜になる。

 誰が今日を月曜と名づけたんだ、神か?

 大事なのは、呼び方じゃない。

 今日という日だ」

 さあ、呑もう、と真人は言うが——。

「莫迦ね。

 大事なのは、明日も朝早いってことよ」

 そう言ってみたが、相変わらずな真人なので、あまり聞いてはいないようだった。

 えーい。

 たまには人の話を聞けーっ。

 卯崎さんと言い、真人と言い、なんで、私の周りはみんなこんななのーっ!?

 そう莉王は心の中で絶叫した。