「允さん、莉王は食が細いから。

 俺が食べます」
と真人が皿を取ってくれる。

 允は、
「食が細い?」
と不思議そうな顔をしていた。

 そういえば、允と行った店は何処も美味しかったので、よく食べ、飲んだ。

 これ以上、話がややこしくなるのも厭なので、
「……すみません」
と謝りながら、どうしよう、十六発殴りたい、と思っていた。