暫くして、奈津子と華代が店に現れた。

奈津子は店に入って和也の父の顔を見るなり、嬉しそうに口を開く。


「あ、おじさん久しぶりー!」

「お、なっちゃん、久しぶりだね。元気だった?」

「うん、超元気!」


奈津子と和也の父は親しげにそう話す。


「お邪魔します…」


その隣で、華代は店の造りに感動したように周りを見渡してそう言った。


「初めまして、華代ちゃん。和也から話は聞いてるよ。」

「えっ…」

「いつも仲良くしてくれてるみたいで、ありがとうね。」


和也の父は華代に向かって優しく微笑んだ。


「由佳、来てたならもっと早く呼んでくれたら良かったのにー!」


奈津子はそう言って、由佳の背中を叩いた。


「おじさんの料理、すごい美味しかったしょ?」


奈津子はまるで自分の事のように得意げにそう言った。