「おしまいっと」

雅人くんが笑って、ピアノを閉じた。


「雅人くん、お願いがあるんだけど」

「なに?

エッチなおねだり?」

「ちがうよ、もう!」

「なんだ、違うのか。

俺はもう、その気なのにな」

いつのまにか、ソファーの横に座ってる雅人くん。


「ここなら、大きな声で喘いでも、バレないし」

「ん・・・」

溶けるような、熱いキス。

角度を変えて、何度も繰り返される。


「ゆり、いい?」

「うん・・・」


断るなんて、無理。

私はもう、身も心も、雅人くんに夢中だから。


私たちは、会えない分も、何度も何度も体を重ねて、ひとつになった。