私は、それを言いだした男子を見て顔が赤くなっていくのを自覚しながら、代金を払ってレストランの外へと足を進めた。
一番乗りで出たレストランの外は、もう闇に包まれて、ネオンサインが散らばってる。
あたしの後ろから仲間がレストランから出てきて……。
「有里ー、何やってんのー? ……あっ、さては
!」
私の右肩をがしっと掴み、後ろからにゅっと島田采佳が顔を出した。
「わっ、わわっ!?」
私は慌てて視線をある人から引っペがし、うろうろさせ、結局またあの人に落ち着いてしまう。
「うぅ……」
あたしは自分の素直さを恨んで、恨むけど、やっぱり視線はそのまま動かず。
「見るのもいいけどさぁ……ホント、ずーっと見てんだねぇ? ……レストランの中でも、でしょ?」
「そ、そんなことないよっ!」
両手と頭を使って必死に否定していたけど、次の采佳の声でピタリとおさまる。
「でも、見たんでしょ?」
「う……」