「本当に動いてるのかわかんないね」


観覧車はやっぱり定番でしょう。

夜に乗りたかったからずっと我慢してたんだ。



「何?実は恐いんじゃねえの?」

「恐くなんてありません!!」


愛美さんの提案で2人づつ乗ることになり…。

今、あたしは蓮と2人きりでこの小さな箱の中にいる。


動いてるのかわからないくらいゆっくりなのに、だんだん上がっていく観覧車。



斜め下を見ると、剛さんと愛美さんが2人で楽しげに話している。



「やっぱ夜だといいね♪綺麗だね~♪」


っていってもまだ夜にはなってないんだけどね。


夕方の夕日が沈んですぐの空。




あたし達はだんだん空に近づいていく。






観覧車が止まってほしいって思った。