河川敷まで行くと、屋台がたくさんあった。
わたあめにたこ焼きにクレープにかき氷に…
見てるだけでワクワクしてくる。
「わーっ!すごい!!
ねぇアユ見て見て!イカ焼き美味しそう!
あーステーキ串も!!」
「…お前オヤジかよ(笑)」
……うっ…、
確かにオヤジくさい食べ物にばかり目がいってしまう…
「…すいませんね。色気なくて…」
「あぁ、ほんと色気ねぇよな」
むぅっ…
でもそう言われてあたしがちょっとむくれると、アユはクスッと笑った。
「…まぁそのほうがお前らしくていいけど」
その顔がなんだか優しくて。
なんだろ…
バカにしてるんだかしてないんだか……
でも否定されないのはちょっと嬉しい。
アユの前では無理にかわい子ぶったりしなくてもいいんだって思うし。
「…だって〜、なんかお腹空かない?」
「じゃあさっそくなんか食う?」