せっかくの浴衣姿も台無しってくらい色気のない姿をしょっぱなからさらしてしまった。


するとそこで着信音が…



ーーチャララ〜♪



「あぁっ!やべー、彼女から電話だ!!

それじゃっ!!」



今更のように慌てて彼女のもとへ向かう啓太。



「まったく…」



やれやれって感じでその姿を見送ったあとは、あらためてアユの顔を見上げた。


お互いパッと目が合う。


だけど、自然と笑みがこぼれて…



「あー…どうもお騒がせしましたぁ(笑)」


「…いや。おもしれぇな、お前の弟。

つーかなに…浴衣で来たの?」


「あ…うん」



なんだかそこに触れられると照れる。


でも気づいてくれて嬉しいかも。



「ふーん…。

なんかイメージ違うな…」