誰かと思って振り返れば、まだいた。啓太。
「うわっ、啓太!!
アンタ彼女は??」
「いや、それより……すっげぇイケメンじゃんっ!!
信じらんねぇ…お母さんに報告しとくわ。
ほんとに男と約束してるとは思わなかった…」
本気で驚いちゃってるもんだからあたしがビックリだよ。
そんなにあたしが男と約束してたら意外かな?
でもまぁ、ちょっとしてやったり、って感じだけど(笑)
「あはは、別にまだ彼氏じゃないよ〜。
ホラ、絵里の彼氏の親友のアユだよ。前話したじゃん。
あ、アユ、これうちの弟。初めて会ったよね?
よろしく(笑)」
「…っわぁっ、ど、どうもっ!!
啓太っていいます!!」
なんだか緊張気味の啓太はアユに深々と頭を下げた。
それがちょっとおかしくて。
アユはそれを見てプッと笑う。
「…お前らなんかそっくりだな(笑)」
「えーっ、どこが!!」
「いやいや、俺姉ちゃんほどバカじゃないんで!!」
「なんだってー!?」