ところが、
帰りの時間になってもアユからは何の反応もなくて……
もしかして気付いてない!?
…なわけないよね。
教科書出し入れしたら気づくはず。
あたしはだんだんとまた不安になってきた。
もしかしたらアユは手紙を見てもなんとも思わなかったのかもしれないし、
逆に見てないのかも……
あんまり意味なかったかなぁ…
「歩斗くーん♡これ、今日の日誌なんだけど…」
アユは同じ日直の笠原(かさはら)さんと一緒に日誌を書いてる。
結局朝から何も話してない…。
あたしはなんとなく声をかけることもできず、そのまま帰ろうと自分の席を立った。
少しばかり期待してたけど、今日はもういっか。
やっぱりそんなすぐ簡単に仲直りできるわけないよね…。