迷惑そうに放つ低い声に、胸がズキンと痛む。



やっぱり…アユまだ怒ってる…?


でも、仕方ないか…



「あ…昨日のことなんだけど、ごめんね…。

あたし…」


「別にもういいよ」


「えっ…?」


「別に俺はもう話すことない。っつーか…

今はお前と話したくない」



……ドクン…



予想外のセリフに一瞬言葉が出なかった。



話したくない…?


そんな…


そこまで言う……?



ーーキーンコーン…



そしてその時タイミング悪く予鈴のチャイムが鳴ってしまった。



「あっ…」


「…チャイム鳴ってんぞ」


「……」