「ゆら、俺と付き合ってくれる?」


「もちろん!」





幸せだった、本当に。



愁くんの腕の中にいる幸せ。


あたしが失いかけていた、この幸せ。



よかったのかもしれない。



今回のことがあって、あたしはもっともっと愁くんが好きだって実感できた。


愁くんのそばにいられる幸せを、改めて感じることができた。



あたしには、愁くんしかいない。


愁くんじゃないとダメなんだ。


愁くんがいてくれなきゃ、あたしはあたしでいられない。




大好きだよ、愁くん。



愛してる。






「教えてほしいんだ、消えてる記憶を。ゆらの知ってること、全部。俺とゆらのこと、知りたいんだ。」




愁くんが、一生懸命思い出そうとしている。


あたしたちのこと、思い出したい、知りたいって思ってくれてる。



それはすごく嬉しい。




でもね、、?





「愁くん、無理に思い出そうとしてくれなくていいよ。あたしは、愁くんはいつかきっと思い出してくれるって信じてる。もし、このまま思い出せなくてもそれでいい。過去がどうであれ、愁くんはいまこうして、あたしのそばにいてくれる。あたしは、それだけで十分だよ。」



「ゆら、、でも、、」



「大丈夫だよ。愁くんがいてくれるだけで、あたしは幸せなの。ゆっくり、自然に任せよう?だって、ずっと一緒にいれるでしょ?あたしたち。時間はまだ、いっぱいあるよ。」





愁くんとは、もう絶対に離れたくない。



さよならなんてしたくない。



ずっと一緒にいられるなら、これからあたしと愁くんには、まだまだ時間はたっぷりある。




おじさん、おばさんになっても、、


おじいちゃん、おばあちゃんになっても、、



あたしはいつまでも待つよ。



愁くんの記憶が戻る日まで、、



ずっとそばにいるから。