「俺に会うのが嫌になったとか?」
「そんなことない!」
そこだけは、力強く即答してしまうあたし。
「じゃあ、なんでだよ。」
いつまでもうまく答えられない。
「俺、ゆらが来なくなってからずっと、、ゆらのこと待ってたんだぞ。」
「えっ?」
「毎日来てくれてたのに、いきなり来なくなって。今日だって、退院なのに、海斗たちと来てくれなかった。来てくれるって、信じて待ってたのに。」
ねぇ、、愁くん、それ本当?
あたしを待ってた?
あたしが来るのを信じて待っててくれたの?
「ゆらが来なくなって、俺、、ずっとゆらのこと考えてた。病室のドアが開くたび、ゆらだって思って起き上がった。目を覚ますたび、ゆらがいる気がした。」
「愁くん、、」
どうしてそんなこと言うの、、?
そんなこと言われたら、、
あたしバカだから、すぐ勘違いしちゃいそうになるよ、、?
「俺さ、ずっと考えてたんだ。ゆらと香織、どっちかと付き合ってたんじゃないかって。どっちかのこと、好きだったんじゃないかって。」
やっぱり、、
悩ませてしまってたんだね、愁くんを。
「でも、考えても考えてもわからなかった。そんな中、俺は香織に惹かれていった。香織とは気が合うし、一緒にいて、すごく楽しかったから。」
うん、知ってるよ。
気になってるんだよね?
好きになっちゃったんだよね?
香織さんのこと、、。