「でも、もし話して、それを理由に愁くんがあたしのそばにいてくれても、そこに気持ちはないと思う。そんなの、愁くんがかわいそうだし、あたしも辛いよ。」


「ゆら、、」


「愁くんの中に、別の誰かがいるのに、、それを見ないフリしてそばに置いておくなんて、あたしにはできないよ、、。」





そんなの絶対にイヤだ。



愁くんの中に、香織さんがいるのもイヤ。



でも、、


それを知っていながら、愁くんをあたしに縛りつけるなんて、、



そんなの、もっとイヤだ。






「あたし、愁くんが運命の人だって、信じてた。でも、、違ったのかな。」





最初は、優華や美奈に言われただけだった。


立花さんが、ゆらの運命の人だよって。



でも、愁くんと過ごすうちに、


あたしもそう思うようになってたの。




愁くんは、あたしの運命の人だって。



でも、違ったのかもしれない。



これが、あたしと愁くんの、運命だったのかもしれない。



こうなる運命だったのかもしれない。






「もし、本当に立花さんが、ゆら以外の人を選んだら、、ゆらはそれでいいの?」


「しょうがないよ。愁くんがそうしたいなら、あたしは、それを受け入れるしかない。まだ、諦めたくないけど。」




うん。


まだ諦めないよ。




愁くんの口から、はっきり言われるまで、、


あたしはまだ諦めない。





「わかった。ゆらがそう言うなら。あたしは、いつでもゆらの味方だからね。」


「ありがと、優華。」