「はい、ゆら!次はゆらの番!」
優華がそう言って、赤ちゃんをあたしに差し出してきた。
あたしは恐る恐る赤ちゃんを受け取る。
初めて抱っこする赤ちゃんは、小さくて軽くて、すごくあったかかった。
「かわいい〜!美奈にそっくり!」
「え〜、ほんと〜?」
「うん!特に目と鼻筋がすごい似てる!」
「嬉しい〜!」
赤ちゃんは、本当に美奈そっくりでかわいくて、絶対将来モテるだろうなって思った。
美奈が、優華と原口さんと、3人で話し始めたとき、
「かわいいな。」
そう言って愁くんが、赤ちゃんの頬をつんつんってさわった。
わぁ〜、愁くんがすごく優しい顔してる。
すごく優しい顔で微笑んでる。
「愁くん、子ども好きなの?」
「うん、どっちかっていうと好き。でも、昔から子どもにはあんまり懐いてもらえない。」
「ふふふっ、そうなの?」
愁くんは、本当に優しい目をして赤ちゃんを見つめ、ちっちゃいな〜って言いながら、赤ちゃんの手をさわっていた。