時だけが過ぎていく。


時計の針が、夜中の2時半を回る。




眠くなんかならなかった。


お腹も空かない。


ただひたすらに、美奈と赤ちゃんの無事を祈り続けていた。





陣痛が12時間を超えた、夜中の3時過ぎ。



ようやく美奈が、分娩室へとうつされた。




いよいよだ、、。


ここからが本番。



美奈、、赤ちゃん、、


もう少しだからね!!!

がんばれ!!!




分娩室の中から、美奈の苦しそうに泣き叫ぶような声と、美奈を励ます助産師さんたちの声が聞こえる。



美奈のお母さんがたまらず泣き出してしまって、お父さんが肩を抱いて支える。



あたしと優華は手をつなぎ、体がこわばるほどの緊張感だった。




どれくらいの時間が経っただろう、、。



いままでの中で、一番大きな美奈の叫び声が聞こえたすぐあと、、




「おぎゃあああぁぁ〜」