「いい匂いがする〜!あそこだ〜!」
清水寺に向かう途中で、お蕎麦屋さんの匂いにつられた。
「もう昼だもんな。あそこで食べてく?」
「うん!食べたい!」
あたしたちは、そのお蕎麦屋さんに入ることにした。
「いらっしゃいませ〜!」
迎えてくれた店員さんは、笑顔が素敵なおばさんだった。
「すいません。2人なんですけど、空いてます?」
お昼時とあって、店内はすごく混んでいた。
さらっと話す愁くんもかっこいいな〜なんて、あたしは愁くんと店員さんが話すのを見てた。
運良く空いた、窓際の席に通してもらう。
「すご〜い!眺めがいいね!」
窓から景色を見ると、もうこんなに登ってきたのか〜って思うほど、きれいな眺めだった。
店員さんがお茶とおしぼりを持ってきてくれて、注文を聞いてくる。
実はあたしはまだ迷っていて、2つのお蕎麦で決めきれずにいた。
そしたら、、
「山かけ蕎麦と海老天蕎麦を一つずつ。」
愁くんが注文をした。