その次の日、愁くんが仕事終わりに迎えにきてくれて、一緒に食事したあと、去年の夏祭りの日に来た高台に連れてきてくれた。


あいかわらず、夜景も星空もため息がでるほどきれいだった。




あたしは、昨日の美奈の話を愁くんに話した。


愁くんも心配してくれてたから、美奈に許しをもらってから話した。




「そんなことがあってたんだな。」


「うん、あたし本当に全然何も知らなくて。美奈がどれだけ一人で泣いたんだろうって思ったら、、」



あたしはまた涙があふれそうになった。

涙のせいで夜景がにじむ。


あたしは星空を見上げ、気持ちを落ち着かせる。

一番辛いのは美奈だから、美奈が笑ってる限り、あたしも絶対に泣かないって決めたんだ。





愁くんは、黙ってあたしの肩を抱き、ぐっと引き寄せる。



「あたし、美奈に何をしてあげられるのかな?」


「何もいらないよ。今までどおり、これからもそばにいてあげるだけでいい。」


「そうかな?」


愁くんはフッと笑って、優しい顔であたしを見る。