「っつ。」

痛がる彼女。


「打撲だけじゃなくて、
捻じってるね。」

僕は、
フロントに
電話をかけ、
ルームサービスをもし
まだ用意してないならキャンセルを
お願いし、
湿布と包帯とテープを
持ってくるよう頼んだ。


「…すみません。
ご迷惑をお掛けして。」

彼女は、潮らしく謝り、
肩を落とした。


「何でこんなことしたの。」

僕は、
もう一度、タオルを絞り、
腫れた足に当てた。


「その…これも、お渡ししようと。
お困りだと思いましたから。」

彼女は、懐から、
布製の袋を出した。