「あの子、何が目的なんだろう。」

あれも、これも
美味しくて、
むしゃむしゃ食べながら、
カヨさんに聞いてみた。

離れに残してきた
彼女がいたたまれない。

「ぼっちゃんは恐ろしく鈍感なのですね。」

カヨさんにこれ以上聞いても
身がなさそうだ。


「あー、いいよ。
どっちみち、あの子に関わらなくていいから。

1ヶ月する前に出てくから。
僕も24時間他人がいるなんて、
3日も持たないよ、きっと。」

僕は、手を振って言った。

それにしても、
このアイナメの煮付けも
すごく美味しいな。


「はいはい。

でも、カヨは、
ぼっちゃんが
だいぶん、心を許されてると
思っていたので、残念です。」


とカヨさんは、呟いた。



「ぶほっっ。」

僕は思わず、米粒を吹き出した。


「な、なんで!!
気失うくらい拒否してんでしょ!」

僕は、カヨさんに怒鳴った。

このあと、
めんどくさそうに答えた
カヨさんの言葉に、
僕は失神しそうになる。






「だって、ぼっちゃん、
眼鏡かけてないじゃないですか。」