右脚を、切断───・・・。
そんな・・・。
さっきよりも強い衝撃を受けた。
だって脚を切断したら・・・。
バスケが、出来ない。
生きがいであるバスケが、出来なくなる・・・。
嫌だ、嫌だ、嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!
「切断しない方法はないんですか・・・?」
お母さんの言葉に、医師は首を横に振る。
「腫瘍が大きすぎます。すでに右脚全体に腫瘍細胞が広がっていると考えられるので、切断するほかないと思います」
「そんな・・・」
お母さんは言葉を失った。
医師は少し間を置いて、私とお母さんに訊ねる。
「とりあえず抗がん剤治療を始めましょう。今日から入院出来ますか?」