私とは対照的に春希は顔を輝かせ、嬉しそうに笑っていた。
「まじっすか先生!!」
「おぉ、マジだ」
「めっちゃ嬉しいっす!俺、頑張ります!!」
「そうかそうか!じゃあ頼んだぞ」
「ハイ!!」
元気よく頷く春希。
私は、どうしよう・・・。
戸惑っていると、先生が優しく声をかけてきた。
「無理にとは言わないから、考えてみてくれ」
「・・・はい」
結局その場で決断することは出来ず、私達は職員室を出た。
すぐさま春希が私に話しかける。
「次期キャプテンだってよ!やべぇ~嬉しい~!」
「・・・」
私が無言で歩いていると、春希が心配そうな声を出した。
「千依はあんま嬉しくなさそうだけど・・・」
「ううん、嬉しくないわけじゃない。ただ・・・」
「ただ?」
「そんな大役務まるかなって不安なの」
俯きながらそう言うと、春希が私の頭にポンと手を乗せた。