「離してください」

私は、必死に抵抗した。

「うるせぇな。黙ってついて来いよ」

私の手首を掴んでる男の人はギュっと私の手首を握った。

「痛」

「お前ら何してんだよ」

いつもより低い声で蒼が現れた。

「蒼」

「その手離せよ」

蒼は、その男の人達を睨んで言った。

蒼怒ってる。

「お、お前がこの子の彼氏か」

その人たちは、なんだか声が震えている。

「いいから離せって言ってんだよ。汚い手で触んな」

蒼がそう言うと…

「おい行こうぜ」

その人達は、蒼にびびって行ってしまった。

いつもヘラヘラしてる蒼じゃない。

かっこよかった。