私は、直ぐ教室の中を見渡した。

「あの…梨央先輩ですよね。どうかしたんですか?」

1年の女の子が声をかけてきた。

「ねぇ神楽君知らない?」

「蒼君ならさっき爽太君と出て行きましたよ」

「そっか。ありがとう」

私は、その子にお礼を言って神楽君を探した。

もう…どこに居るのよ。

昨日直ぐにでも神楽君に想いを告げたかったけど連絡先を交換していないことに気づいた。

私は、周りを見渡していると神楽君の後姿を見つけた。

「神楽君」

私は、神楽君を呼んだけど神楽君は、気づいてくれない。

もう一度神楽君を呼ぼうとしたら誰かにぶつかってコケてしまった。

どんどん神楽君の背中が小さくなっていく。

なんか悲しくなってきた。
でもここで諦めたくない。