「日向ぁ?ご飯は?大翔もいないんだよーぅ」

「おばあちゃんっ、ちょっと行ってくる!」

私は走って家を飛び出した。

「ひいくん!ひいくん‼︎」

海まで走った時。

「日向ちゃん‼︎‼︎」

そう叫んだひいくんは、私を抱き寄せた。

「日向ちゃん…ごめん。キス、嫌だったよね…」

「ううん…私、初めてでびっくりしただけ」

「俺……」

「ん…?」

「日向ちゃんの事、大好き」

「私も、大好きだよ!」

「…日向ちゃん。俺は、“男”として、日向ちゃんが好きなんだよ?」

「えっ…」

ほっぺたが、熱くなっていく。

「キスしたのも、好きだからなんだよ?」

「…そっか」

「返事は、最後の日に。それまでは、俺と普通に接して?」

「…うん」

最後の日、というと、あと3日もある。

その間、考えなくちゃ。

私のためにも。

…ひいくんのためにも。