それから弘樹くんに夕達のことを話した。

弘樹くんは、「無理すんなよ」といって、家まで送ってくれた。

お母さんには、「彼氏?優しそうな子ねえ」と言われたから、「うん、優しいよ」とだけ言った。

自分の部屋に入って、ベッドに横になる。

「弘樹くん…」

さっきまで一緒にいたのに、急に寂しくなる。

♪~☆♪~☆♪~☆♪~☆

「ん?」

…メールだ。

『弘樹くん』

ビックリしてベッドから飛び起きて画面を見つめる。

『今、日向の家の前。会える??』

『今行く』

と打ってから、急いで着替えて家を出た。

「…よお」

「弘樹くん。急に、どうしたの?」

弘樹くんは、私服姿だ。

「って、帰るのめっちゃ速くない⁉︎弘樹くん」

「ははっ。ま、ダッシュで帰ったからな〜」

「え、なんで??」

「また、日向に会いたくなったから」

私と同じ。

「そっか」

「コラ、にやにやするなっ」

「……以心伝心だよっ」

「そう、だったんだ……」

恥ずかしそうに、頭を掻く弘樹くん。