髪はボブで、前髪はいつもぱっつん。

「その髪、いいな。可愛い。」

そう言って、褒めてくれたから。

…受験生になった私達。

少し、大人に近づく気がした。

そして、冬。

「…俺達、ずっと一緒にいれんのかな…」


「私は、一緒にいたいと思ってるよ?」

「日向…」

圭は、言いたい事があると、声が少し低くなる。

私の瞳には、彼ばかりが映る。

「一緒の高校、受けないか…?俺、頑張るから!」

涙が出そうな気持ちだった。

「いいに決まってるよ。おんなじ高校受かろう!」

「やったぁ!よーし、目標は南丘高校だっ!」

「うん!おんなじ高校行こうね!」

胸は、ワクワクと、幸せでいっぱいだった。