◇◇◇◇

「ーー…う、夕…どこ行ったのー?」

私はひまわり畑を歩く。

夕がいないの。

どこに行っちゃったのかな。

夕のことだから、隠れてるのかな…?

次第に空は黒くなってきた。

黒い雨が、私に降り注がれる。

夕…。

ハッとした。

「夕!」

ひまわり畑の向こうに、夕がいた。

こっちを見つめている。

「夕!帰ろう?夕!」

私は手を伸ばす。

夕は悲しそうに顔を伏せた。

「夕…!?夕!行かないで!どこに行くの!?」

夕は振り返らずに歩いていく。

追いかけても追いかけても、私はひまわり畑の真ん中にいる。

「夕……」

私を置いて、どこに行くの…?