「わーいっ」
大きな羊の背に乗ってユイが両手を挙げながらキャスケットの周りをくるくると走っている。
「キャスケさん、見て見て」
白地に紫のラインが入った柔らかそうなローブを身に纏ったキャスケットは、微笑みながら驚きの声を上げる。
「ユイが、羊の背に乗れるようになったなんて。ここの羊を扱えるようになるにはレベル60以上が必要なのに」
「よっ、と」
ユイは軽々と羊の背から飛び降りた。
ユイから開放された羊は、何事も無かったかのように立ち止まって、足元の草を食み始めた。
「いま何レベルなの?」
「65☆」
キャスケットはしみじみしながら目を細める。
「ユイ、大きくなったね」
ネットゲームの中では、ときにレベルを歳に例えて表現したりする。
「へへ」
ユイは少し照れた表情で続ける。
「いま大学は夏休みだから、カウンセリングの時間以外はレベリング(レベル上げ)してるんだ。ミッションを手伝ってくれた調理の高スキルプレイヤーのミリンさんって人が、効率よくレベルを上げる方法を教えてくれてね、ちょっと危険なんだけど、それだと短時間で上がるから楽しくって、もう夜も寝てられなくて。最近は、1日の平均睡眠時間が2時間だよ」
「そうなの、体は大切にしなきゃだめよー」
キャスケットの言葉にユイはしぶしぶうなずく。
「そうなんだけどね、どうしても、カウンセリングの事とか就職活動のこととか考えると、辛くって、気がつくと『オートマトン』にログインしちゃってるんだ」
「……いろいろ大変だったのね。ユイのリアルの事はほとんど知らないから何も言ってあげられないけど、それなら、ここにいるときだけは思いっきり楽しもうね」
キャスケットはユイと共に気合を入れた。
大きな羊の背に乗ってユイが両手を挙げながらキャスケットの周りをくるくると走っている。
「キャスケさん、見て見て」
白地に紫のラインが入った柔らかそうなローブを身に纏ったキャスケットは、微笑みながら驚きの声を上げる。
「ユイが、羊の背に乗れるようになったなんて。ここの羊を扱えるようになるにはレベル60以上が必要なのに」
「よっ、と」
ユイは軽々と羊の背から飛び降りた。
ユイから開放された羊は、何事も無かったかのように立ち止まって、足元の草を食み始めた。
「いま何レベルなの?」
「65☆」
キャスケットはしみじみしながら目を細める。
「ユイ、大きくなったね」
ネットゲームの中では、ときにレベルを歳に例えて表現したりする。
「へへ」
ユイは少し照れた表情で続ける。
「いま大学は夏休みだから、カウンセリングの時間以外はレベリング(レベル上げ)してるんだ。ミッションを手伝ってくれた調理の高スキルプレイヤーのミリンさんって人が、効率よくレベルを上げる方法を教えてくれてね、ちょっと危険なんだけど、それだと短時間で上がるから楽しくって、もう夜も寝てられなくて。最近は、1日の平均睡眠時間が2時間だよ」
「そうなの、体は大切にしなきゃだめよー」
キャスケットの言葉にユイはしぶしぶうなずく。
「そうなんだけどね、どうしても、カウンセリングの事とか就職活動のこととか考えると、辛くって、気がつくと『オートマトン』にログインしちゃってるんだ」
「……いろいろ大変だったのね。ユイのリアルの事はほとんど知らないから何も言ってあげられないけど、それなら、ここにいるときだけは思いっきり楽しもうね」
キャスケットはユイと共に気合を入れた。