まだ若い成人にもなっていない男の顔がユイを見下ろしていた。

「あなたが、アキス王様?」

 太陽王はゆっくりとうなずく。

 太陽神界では見たこともない金色の髪と瞳。

「1度も太陽王のことを年を取っていると説明していないのに、なぜかミッションでやってきたプレイヤーはいつも同じ反応をする」

 アキス王は目を細めて笑った。

 ユイは更に驚いた顔で続けた。

「会話が…できてる。もしかして、あなたはゲームのキャラクターじゃなくて」

「ええ、私もプレイヤー、製作者側のね」

 それを聞いて更に緊張が高まる。

「古墳からやってきたということは、『コロナタの首飾り』でこの場所へ?」

「は、はいっ」

「そうですか。『コロナタ森林』のボス猿が落とすアイテムはその需要とは裏腹に希少なアイテム。それを入手することは、ミッション2のもう一方の選択肢である地上のモンスターを倒すことと、困難度はそう代わらないはず」

 太陽王はユイの肩を手をおき、ユイを立たせる。

「ごくろうさまでした」

 ユイはドキドキしながらアキス王を見上げる。