「おお、これだ」
ユイはアレキサンダーの言葉に視線を前方に移すと、そこには今にも崩れ落ちそうな石の大きな扉が見えた。
「俺が始めてミッション2を受けたとき、この地下を通らずに地上のモンスターを倒す道を選んだ理由がこれだよ」
アレキサンダーはそう言いながらユイを久しぶりに振り返った。
「古代魔法時代に作られた設定になっている扉」
ユイはアレキサンダーの瞳を見つめる。
「地下の強大な魔力を手に入れるために大陸で戦争が起きただろ?戦場の中心だったこのエリアはいまだに修復の手が加えられていない。この扉は戦時中の魔道士が閉ざしたままの設定になっている」
目が慣れてくると、扉の左右に丸い水晶のような玉がついているのが見えた。左の水晶はぼぅーと球形に光っているように見えるが、右の水晶にはひびが入り、そのひびから青白い微小の光の粒がすぅー、すぅーと飛び出しては消えていく。
「壊れてるの?」
「それがあれば、開く」
アレキサンダーはユイの胸元を指差した。
もうずいぶん前のあの日、キャスケットの手で渡された煌びやかな飾りのついた細い革ひもの『コロナタの首飾り』。
美しい彫り込みがされた飾りの金色の輪には、さらにピンク色のキラキラする宝石と金色の小さな鍵がシャラシャラとついて揺れている。
「ひびの入った水晶の前に立ってごらん」
ユイは言われるままに、右の水晶の前に立つとネックレスの先が反応して持ち上がった。
次第にネックレスが青白い淡い光を放ち始める。
水晶のひびから飛び出していた光の粒が徐々に、ひびの内側に収まっていき、水晶の中に光が満ち始める。
それに呼応するように左の水晶も強い光を放ち始める。
「開くぞ」
その声にあわせるように左右の水晶から1本づつ光の筋が伸びた。
それは石の壁を這うように上り、扉の中心で繋がった。
扉全体が輝きだしたかと思うと、次の瞬間、扉は音もなく開け放たれた。
「行こう」
アレキサンダーがユイの手を引く。
「太陽王がこの先にいる」
ユイはアレキサンダーの言葉に視線を前方に移すと、そこには今にも崩れ落ちそうな石の大きな扉が見えた。
「俺が始めてミッション2を受けたとき、この地下を通らずに地上のモンスターを倒す道を選んだ理由がこれだよ」
アレキサンダーはそう言いながらユイを久しぶりに振り返った。
「古代魔法時代に作られた設定になっている扉」
ユイはアレキサンダーの瞳を見つめる。
「地下の強大な魔力を手に入れるために大陸で戦争が起きただろ?戦場の中心だったこのエリアはいまだに修復の手が加えられていない。この扉は戦時中の魔道士が閉ざしたままの設定になっている」
目が慣れてくると、扉の左右に丸い水晶のような玉がついているのが見えた。左の水晶はぼぅーと球形に光っているように見えるが、右の水晶にはひびが入り、そのひびから青白い微小の光の粒がすぅー、すぅーと飛び出しては消えていく。
「壊れてるの?」
「それがあれば、開く」
アレキサンダーはユイの胸元を指差した。
もうずいぶん前のあの日、キャスケットの手で渡された煌びやかな飾りのついた細い革ひもの『コロナタの首飾り』。
美しい彫り込みがされた飾りの金色の輪には、さらにピンク色のキラキラする宝石と金色の小さな鍵がシャラシャラとついて揺れている。
「ひびの入った水晶の前に立ってごらん」
ユイは言われるままに、右の水晶の前に立つとネックレスの先が反応して持ち上がった。
次第にネックレスが青白い淡い光を放ち始める。
水晶のひびから飛び出していた光の粒が徐々に、ひびの内側に収まっていき、水晶の中に光が満ち始める。
それに呼応するように左の水晶も強い光を放ち始める。
「開くぞ」
その声にあわせるように左右の水晶から1本づつ光の筋が伸びた。
それは石の壁を這うように上り、扉の中心で繋がった。
扉全体が輝きだしたかと思うと、次の瞬間、扉は音もなく開け放たれた。
「行こう」
アレキサンダーがユイの手を引く。
「太陽王がこの先にいる」