2限目の講義の終了を告げるチャイムがキャンパス中に鳴り響くと、背後の校舎から学食のある校舎へ、どっと人が流れ始めた。
「うん、それはわかってるよ。この間、洋子に出席頼んだのはね、休講だと思ってた授業が、わたしがフレと遊ぶ約束をしてる日に、いきなり掲示板見たら休講じゃなくなってて。はじめての約束を破るのがいやだったの。リアルの友人と同じように、フレとの人間関係も大切にしたかったんだ。……ごめんね、洋子」
「ううん、私は別に結衣ちゃんに会いたかっただけだから」
美香は落ち着いた口調で続ける。
「私と洋子は公務員1本でいくから、就活はしないつもりだけど、結衣はバイトもそうだけど、落ち着いたらしっかりと就活しないとね」
美香の言葉に結衣は複雑な気持ちで「そうだね」とうなずいた。
「ねぇ!みんな、今日授業が終ったら、お好み焼き食べに行こう?」
春奈が結衣の頭をなでなでしながら言う。
「結衣もリアルの気分転換しようよ、絶対楽しませるから」
「いこ!」
洋子は結衣の腕をぽんぽん叩く。
結衣は、脳裏にキャラクターのレベル上げのことが浮かんだが、春奈の柔らかい笑顔を見た瞬間にうなずいていた。
それぞれがお弁当を片付け始めていると、ふいに洋子が結衣の後ろを見ながら、「あっ」と声を発した。
「結衣ちゃん、あれ、彼じゃない?」
結衣が振り返ると、祥平がこちらに向かって歩いてくるところだった。
「うん、それはわかってるよ。この間、洋子に出席頼んだのはね、休講だと思ってた授業が、わたしがフレと遊ぶ約束をしてる日に、いきなり掲示板見たら休講じゃなくなってて。はじめての約束を破るのがいやだったの。リアルの友人と同じように、フレとの人間関係も大切にしたかったんだ。……ごめんね、洋子」
「ううん、私は別に結衣ちゃんに会いたかっただけだから」
美香は落ち着いた口調で続ける。
「私と洋子は公務員1本でいくから、就活はしないつもりだけど、結衣はバイトもそうだけど、落ち着いたらしっかりと就活しないとね」
美香の言葉に結衣は複雑な気持ちで「そうだね」とうなずいた。
「ねぇ!みんな、今日授業が終ったら、お好み焼き食べに行こう?」
春奈が結衣の頭をなでなでしながら言う。
「結衣もリアルの気分転換しようよ、絶対楽しませるから」
「いこ!」
洋子は結衣の腕をぽんぽん叩く。
結衣は、脳裏にキャラクターのレベル上げのことが浮かんだが、春奈の柔らかい笑顔を見た瞬間にうなずいていた。
それぞれがお弁当を片付け始めていると、ふいに洋子が結衣の後ろを見ながら、「あっ」と声を発した。
「結衣ちゃん、あれ、彼じゃない?」
結衣が振り返ると、祥平がこちらに向かって歩いてくるところだった。