「おねーちゃん?おにぃちゃんとあわないの?」



ギクッ!



「あーうん。」



下を向きゆっくり中に入った。



「何しにきたんだよ。」



麻実に対してじゃなくなると、冷たい声になる。

それがまた辛い。



「まーちゃんがおにぃちゃんとおねーちゃんをなかなおりさせてあげるの。」

「ん?」

「おねーちゃんがわるいんでしょ?だからおにぃちゃんおこってるんでしょ?」

「そーだったんだ。麻実ちゃん優しいね。」




………何も言えないや。



「うん。大丈夫。もうおにぃちゃん許すよ。」

「ほんとに?ありがと!」

「じゃあちょっとお隣の部屋に行っててくれる?」

「おとなり?」

「おねーちゃんとお話したいから。」



う……。

とうとうこのときが……。



「希。翼のところにつれて行ってくれ。」

「あ……うん。」


麻実をつれて翼さんのところに。

事情を説明して預かっててもらう。



「……。」


そして私は無言で郁哉の部屋に。



「そこ……座れよ。」