ふざけないでよ!あんたに何がわかるって言うの?



そう言いたかった。

でも言えなかった。

簡単に他の子を好きになったりしたってことはやっぱり遊びだったのかなぁなんて考えたから。

でも認めたくない。

頭の中でいろんなことがごちゃごちゃしてイライラする。



「………私、もう帰りますから。」


その場から立ち去ることが今の私に精一杯できることだった。

そしてベンチから立って走り出した。


「待ってよ。」


………まだ何かあるの?

これ以上私をイライラさせないでよ。



「何?」

「今言うのってすっげー変なんだけどさ………俺と……友達になってくれない?」



………はい?

この人バカなの?

私が今どういう状態かわかってるの?

あなたに対してイライラしてるんだよ!



「断る。じゃあ。」



それだけ言って家に向かって走った。

振り返らなかったからあの人がどういう顔で私の返事を聞いたのかはわからない。



あの人のことなんて早く忘れよ………。



そんなことを考えながら家に帰った。