ようやく我に返った私は翼さんに昨日のこと全部話した。



翼さんはただ黙って私の話を聞いてくれた。



「そっか……そうだったんだ。」

「やっぱり私が……間違ってた?」

「うーん。んまぁ希ちゃんがやりたいことをやればいいんじゃない?郁哉のことはほっといて。」



………。


何かが引っかかる。

郁哉のことなんて気にしなくてもいいのに。



「そ……だね。」



下を向き返事をする。



「俺からちゃんと郁哉に話しといてやるから。心配しなくていいよ。」



その言葉で少しだけ安心して、病院をあとにした。