周りを見渡す。


よかった……あまり気づかれてないかった。

いやいやいや。

それよりも………。



「ごめんね。私……本当に大丈夫だから心配しないで。」


「ふーん。そうは見えないけどなぁ……。」



その子はまだ納得がいかない様子だった。

きっと優しい人だから放っておけないんだろうな。

それが今はすごく迷惑なんだけどね。



「なんで付き合うのにあんな奴選んだんだ?あんなサイテー人間、俺だったら会った瞬間に見破れるけどな。」



………は?

何?急に。

同情の次はお説教?

なんなのこいつ。


「なんなの?海斗は優しい人なの!だから付き合ってたの!私のことを一番に思ってくれてるし………。」

「その結果あれだろ?」


あざ笑うようにそいつはそう言った。

私のイライラは増すばかり。



「勘違いすんなよ。あの男は君と遊んでただけなんだよ。」


………っ!