でも人見知りの割には敬語じゃないんだね。
まあ私もそっちの方がありがたいけど。
「よろしくね。みつきちゃん。」
「こちらこそ……。」
ぎこちない自己紹介が終わりまたみつきちゃんは本を読み始めた。
「そろそろ閉めてもいい?」
カーテンのことを言ってるんだね。
「あ、閉めるね。」
私はゆっくりとみつきちゃんのところのカーテンを閉めた。
ん………。
最後………睨まれた気が………。
気のせい……だよね?
「まあ変わった奴だけどそんな悪りい奴じゃねーからまぁよろしくな。」
「あ、うん。」
少しみつきちゃんのことが気になるけど……まあいっか。
きっと私の勘違い。
「お、どうした?黒川くん。彼女か?」
「だから違うって!」
クス……。
今日はそればっかりだね。
照れ笑いしてる郁哉ってかわいい。
「お前も何ニヤニヤしてんだ!本当だと思われるだろ?」
あ……嫌なんだね。
「はいはい。」
ここの病院の人はみんな優しそう。
みんな笑ってる。
あ、みつきちゃんは別だけどね。