「いや。自分勝手なのは俺だ。希じゃねぇ。」
何……?
いつもならそーだよ!って言うのに…。
ヤダ……そんな悲しそうな顔しないで。
お願い。
病気なんてウソだよって言って?
「俺の病室に……来る?」
………。
まだ信じられない。
でも……もし本当に郁哉の病室とベッドがあれば本当だってことだよね?
確かめて……みようかな…?
「うん……。」
「あ、これだから。病院は。」
郁哉が指差す先には大きな病院があった。
ここに……郁哉が…?
よく見る場所なのになんだか今日は特別に見えた。
「んま、行くか。」
「うん。」
一緒にその郁哉の病室に向かった。
すごく胸がドキドキしてる………。
本当に病気か心配だから?
それもあるけど……郁哉と一緒に歩いてることかな。
いつも郁哉は座ってて分からなかったけど隣で立たれるとすごく背が高い。
「郁哉って……背、高いんだね。」
「俺?まぁな。186だからな。」
186!?
えっと……私より20㎝も高いの?
よくあっても差は10㎝くらいかと思ってた……。
「た……高いね。」
「あーまぁな。もうこんなに身長いらねーんだけどな。」
もう?
どういうことだろ。