「ねぇ……どうして?毎回私が何か言うと急に怒り出したりしてさ。」
「おめぇがあまりにも自分勝手でバカだからだよ。」
んもう!!
なによ!!!
「何でそう言い切れるの?何か証拠でもあるの?」
「どーせ妹なんていなかったら世話する時間も勉強に費やせるのになんて思ってんだろ?」
………っ!!!
どうして郁哉には私の気持ちがまんまわかるのよぉっ。
「………。」
「どーせ図星だろ?あのなぁ、んなもんしょうがねぇだろ?そのすくねぇ時間を使って勉強するもんだよ!今医者のやつは全員一人っ子か?ちげぇだろ?言い訳ばっかしてんじゃねーよ。」
………。
これ以上怒ったって私が負けるに決まってる。
だって……郁哉の言ってること正論だもん。
心の奥では分かってるんだけどな……。
「勉強できない人に……バカって言われたくない。」
もう言葉はそれしか出なかった。
向こうの方が勉強はできないはずなのに……。
私の方がずっと幼稚で自分勝手でバカ。
「お、もう言い返すことなくなったか?」
笑いながら言ってきた。