「俺?俺は黒川郁哉。歳は……18かな?」



じ……18!?

どう見ても見た目は16くらいなのに……。

思いっきりタメ口で喋ってたよ………。



「ご……ごめんなさい。全然知らなくて……。」

「ははは。何慌ててんだよ。俺は別に良いぜタメ口くらい。ってたむしろ敬語使われるほうが気持ち悪りぃ。」



よかった………。

そういう感じの人で………。



「君こそ名前なんなの?」

「私は…細山希です。」

「希か……良い名前だな。」



にっこり笑顔でこっちを向いてくれた。

少し海斗のことを思い出してしまった。

でも……黒川さんのほうがよっぽど本当の笑顔。

その笑顔見てると自然と私も笑顔になれた。



「やっぱ人の笑ってる顔見るって最高に嬉しいな。」

「ありがとう。」

「ん?何が?」

「私を笑顔にしてくれて。」



「そんなこと言われたら……なんだか照れるな。」



なんていいながら照れ笑いする黒川さん。

そんな顔もいいなって思ってる自分がいる。



「でも……黒川さんこそ学校は?」

「やだなぁ。黒川さんだなんて。郁哉でいいよ。」



ん?

話そらそうとしてる?



「郁哉。学校は?」

「………。」



言いたくないのかな?

私と同じで無断欠席?



「もしかして無断…「行ってない。」」