「よく泣くね、君。ところで学校は?」



昨日はイライラしたこの人だけど今日はそこまで腹は立たない。

お説教に聞こえたあのことも本当のこと言ってるだけだって知ったから。



「………。」



でも正直に逃げてきたとは言えない。

なんだかそう言ってしまうのは負けた感じがして………。



「当ててやろうか?昨日のことが信じられなくてもしかしたら元彼により戻そうなんて言われるんじゃないかって期待して学校行ったものの結局そいつはもう新しい彼女できててその事実を知った君はここに逃げてきたってとこだろ?」



ニヤニヤしながらその人は言った。

図星すぎてちょっとびっくりした。



「………何もかも正解だよ。そう、私はバカだったの。まだ海斗は私の好きでいてくれてるって勘違いしてて。」



もう正直に言うしかなかった。

どうせこの人は全部お見通し。



「違げぇよ。バカなのは君の元彼の海斗の方だよ。君は何も悪くない。」



………バカ。

どうしてそんなこと言うの?

そんなこと言われると……涙が………。



「おいおい。泣くなよ。ったく………。」



その人は私のベンチの隣に座って慰めてくれた。



「ねぇ………。あなたの名前……聞いてもいい?」



昨日言われた友達になってって話。

今はいいなって思ったから。