夕焼けに照らされている教室の中は、私と廉の2人がいた。

久しぶりの2人だから、緊張をしてしまい、黙り込んでいた。

その時、先に口を開いたのは廉だった。

下を向いていた私は瞬間に廉を見つめ、泣いてしまった。

「蘭、手紙読んだ?」

「ぅん…。なんで言ってくれなかったの?蘭のことは気にしなくていいから相談してほしかった…。

電話もメールも返ってこないし。
どれだけ心配したと思ってるの!」

声を振り絞り、懸命に言った。

そんな私に近づいて抱きしめようとしたとき、

私の身体は拒絶を起こしてしまった。

“他の女に触れた体で、私に触れるな”

そんなことを言うように。