キスをした彼は、もぞもぞと私の横から抜け出した。

そして、いよいよ起きるぞ、と言わんばかりに、大きな伸び。

ギリギリまで引き絞った弓のように体を解す彼は、それから手と足とお腹をペロペロ舐める。最後に顔を手でクシクシと撫でる。

それが、彼の日課。

身だしなみを整えた彼はそして、ジ、とまた私を見つめ、一言要求してくる。

「にゃあ」

はいはい。
朝ごはんですね。

私は彼が大好き。

ううん。

きっともう、愛しちゃってるね。