歩き、奥に行くにつれて自分が自分でないように思えてくる。

異様な空間に長時間いるせいか…。
それとも「何か」を私が知っているからなのか…。


頭がイタイ。




頭の…記憶の奥底の…
思い出してはいけない…
禁じられた扉を誰かにノックされた…
そんな気がした。






「こっちだよ」





呼ぶ声に呼応するかのように私の足は進み続ける。










…突然目の前に開けた場所が現れた。
そこには一軒の小屋が静かに佇んでいた。