「……王様、良かったね」


「そうだね。幸せ者だね」


「女の子も、幸せなのかな?」


「… 幸せなのよ。
Kのそばにいられるだけで」


「そっかぁ、そうなんだね……」



少年は安心したように瞼を落とした。

少女はそんな少年の頭を優しく撫でる。


「これからも、一緒に…。
あなたが言ったのよ」


息を小さくたてて眠る少年の背中に手を回した。


「何年たっても、これからも…–」



少女は言葉にならない声をあげ、
少年の隣で深い夢の中へと身を任せた。

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